積丹カヤックス野塚通信
シーカヤックガイドの積丹半島原野生活。
トドに接近する前に
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 上陸しているトドに接近する際は、彼らを海に落とさないための配慮が必要だ。
 何故配慮が必要なのか。理由はふたつある。ひとつはトドはそこでゴロゴロしていたくてそこに居るから。もうひとつは、トドの性格次第では、海に落とすのが危険な場合があるからだ。
 個々の(あるいは集団としての)トドの性格は全く異なる。
 わたしがアリューシャン列島で遭遇したトドは、ほぼ例外無くカヤックを追ってきた。今だから笑って話せるが、あの巨体に追われるのは恐怖である。ヤツらはカヤックのすぐ脇に突然浮上する。余裕たっぷりでサーモンをくわえていたりするところがまた憎たらしい。いや、自慢話じゃないってば。ほんとに怖いのだ!
 一方、我々が積丹で遭遇するトドは、ほとんどの場合、カヤックを避けようとする。
 アリューシャン列島のトドは、生まれて初めて見たカヤックに興味を持ち、積丹のトドはカヤックを他の漁船同様に警戒するのだ。では、興味や警戒が攻撃に変わることは無いのだろうか。現時点でトラブルは全く報告されていないが、唯一気にかかるのは、戸川幸夫著『知床半島(新潮社/昭和36年)』に、襲いかかってきたトドをハンターが撃ち殺す場面が描写されていることだ。このトドは、過去にハンターによって仲間を殺された経験があったのかもしれない。もしそうなら、トドを駆除している海域(=北海道)では、トドへの接近に細心の注意を払う必要があると考えるべきではないか。
 では、具体的にどうすれば良いのだろう。トドに限らず、野生動物に接近するには一定のルールがある。仮にあなたの前にヒグマが現れたとしよう。ヒグマがあなたの前を横切る場合と、あなたに真っ直ぐに向かってくる場合を比較すると、どちらがイヤだろうか。これを考えれば答えは明らかだ。トドに接近する際は、バウをトドに向けず、何食わぬ顔で脇を素通りするのが望ましい。このとき、ある程度の距離を保っていれば、トドは海に落ちない。もちろん『ある程度の距離』には個体差がある。積丹では20〜30メートル離れていれば問題は無いとわたしは考えている。
 さて、昨年二月以降、積丹からトドはほとんど姿を消してしまったようだ。次に遭うのはいつだろう。トドを全く見かけないのもまた寂しいものである。
コメント
この記事へのコメント
生トド、まだみたことないです!
積丹で生トド、ぜひ見てみたいです!
2008/01/20 (日) 14:21:55 | URL | しんのじ [編集]
残念ながら、トドはさっぱり見かけませんよ〜。昨日の午前中はアザラシを探しまわったのですが、やはり見当りませんでした。
代わり・・・と言ってはなんですが、12月上旬からタンチョウヅルが一羽飛来しております(今日も姿を確認しました)。ただ、タンチョウはわざわざカヤックから見る鳥ではないからなぁ。ちなみに積丹町に来たタンチョウヅルなので愛称は『しゃこたん』です。
2008/01/20 (日) 16:05:36 | URL | shakotankayaks [編集]
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